「夢をかたちに」

20歳の中頃、大学時代を含めて8年間程過した九州をあとにして、東京で生活を始めました。住みはじめて二年くらいした頃だと思いますが、神奈川県の逗子市で仕事があり打合せに行った時のことです。逗子海岸からさほど離れていない所にある逗子商店街の中の洋装店の仕事をしました。もう何年も、多分何十年も逗子の人達に様々な衣料品を提供してきた店だと思います。今思えば、現在の自分くらいの年齢だと思いますが、ご年配のご夫婦が現金の入った封筒を出して来て「これでいい店を作って下さい」と手渡されました。「これしかありません。」と。ご夫婦が、何年も、何十年もお店を続けて、蓄えられたお金の重みを感じた瞬間でした。工事は確か夏場の暑い頃一ヶ月くらいだったと思いますが、開店して頃奥さんが「この商店街で一番オシャレなお店になった」と同じ商店街の方から言われたと嬉しそうに話してくれた事を思い出します。僕らの仕事の基本はここにあります。「夢をかたちに。」

リバーウォーク北九州二期計画連絡通路

「ギャラリーウォーク」

リバーウォーク北九州の二期工事で設置された連絡通路に「ギャラリーウォーク」を設置しました。その時は、ちょうど北九州空港がオープンする時だったので福岡在住のオートマタ制作家「羽川敏久氏」にお願いして制作した「飛行の記憶」と言う作品名のオブジェです。お聞き苦しい動画の音声から聞こえて来るのは羽川氏とTNS谷のものです。来られるお客様の印象に残るものをその施設の商品やサービス以外にもうひとつと、いつも考えています。これだけネット環境が整い、ネット通販も日常誰もが利用している今、リアルな環境のなかに立つ時にちょっと記憶に残る印象的な何かをその環境の中に溶け込ませたいと日々挑戦しています。我々だけでは出来ない事ですが、いい仲間達とじっくりと自分たち自身にも記憶に残るプロジェクトに参加できればと思います。




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